第2回 現代型患者トラブルを予防回避するために必要な視点

今回は、歯科医師として診療されながら、弁護士になられた小畑 真先生より、「現代型患者トラブルを予防回避するために必要な視点」と題しまして、近年増加傾向にある、患者さんと歯科医院とのトラブルについて、お話していただきました。

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obata-1.png現在の社会環境においては、歯科医院にも法務の視点が必要であり、法務の視点が必要になる場面として、対患者、対従業員、対業者などが挙げられます。歯科医療紛争の特徴としては、説明義務違反が争われる、患者さんがナーバスになっている、臨床経験豊富な先生ほど大きなトラブルになりやすいなどが挙げられます。
またトラブル増加の背景としては、マスコミ報道、患者の権利意識の高まり、煽る専門家などに言及され、それぞれ週刊誌の記事や医療関係訴訟事件の割合などデータをもとに説明され、訴訟にまで発展するケースは少ないですが、それは氷山の一角でリスクはその下にたくさん存在していることを認識させていただきました。

歯科医療トラブルによる責任には、民事上、刑事上、行政上、社会的制裁があり、損害賠償責任が発生する要件として故意か過失か、作為か不作為かなどがあります。さらに歯科医師の義務として、法律上の義務と歯科診療契約上の義務があります。

obata-3.png特に歯科診療契約の位置づけについて、準委任契約であり、請負契約ではないことを具体的な判決例をもとに詳しく説明されました。また、歯科診療契約上の義務を①医療水準に適う診療を行う義務②説明義務③カルテ開示義務④転送義務・転医指示義務⑤研鑽義務⑥問診義務に分け、それぞれを具体的に説明されました。
さらに裁判所が判決で示した説明義務や歯科医療の特殊性にも触れられました。
その後、抜歯治療、咬合調整、抜髄や歯冠形成治療、カルテ開示など実際の裁判例をもとに、判断や判決などポイントをわかりやすく説明していただきました。

obata-2.png次に、今まで話されてきたような歯科医療紛争を回避、予防するためのポイントを①インフォームドコンセントの再考、説明義務違反が問われることが多いことを考慮し、説明には同意いただくこと、②自費治療の再考、患者と先生の治療のゴールラインをイコールにしておくこと、③証拠化、カルテ、同意書などしっかり証拠を残すこと、④信頼関係の構築⑤日々研鑽、治療技術、情報収集を怠らないこと、⑥全身管理の視点を持つ⑦バランス⑧情報を共有する⑨早期の対応、という9つの視点から話されました。
やはり歯科医療の場合、特に顔の外貌に重大な変化を及ぼしたり、元に戻せないといった要因から、先生と患者さんとの治療のゴールラインの事前の共通認識、同意が大事なので、十分留意して患者さんに対応していただきたいとのことでした。obata-8.png

質疑応答では、参加された医院様で実際に起きたトラブルでの対応の是非や、
いわゆるクレイマーに対しての対応などが多く聞かれました。


最後に未来の歯科医療を担う方々へのメッセージとして、「リスクは認識して対策を立てた途端にリスクではなくなります。」というメッセージをいただき、盛会の内に講演終了となりました。

obata-10.pngランチョンセミナーでは、「歯科医療における情報革新」と題しまして、歯科医師でありながら、歯科医療従事者向けのコミュニティサイトを運営するWHITE CROSS株式会社を立ち上げ、歯科医療の社会的価値を高めるために、活動されていらっしゃいます赤司 征大先生よりご講演いただきました。ご参加の先生方も赤司先生に共鳴され、セミナー後にサイトに登録されたり、お話をされる先生が多かったのが、印象的でした。


~アンケートの結果から~
参加された先生方より
・昔から備えて来てはいたが、反省することも多く、改めて見直すきっかけになった。
・説明の重要性を再認識した。
・裁判の事例など、とても興味深い内容でした。きちんとした説明をしたということをしっかりとメモを残そうと思う。
などのお声をいただきました。
 
2016年8月7日(日)

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